小さいお家

テレビで「小さいおうち」を観る。すごーく良い日曜日の夜になりました。
松たか子さん、黒木華さん、吉岡英隆さんと声も佇まいも良い俳優さんたち。言葉も身なりも美しく心地よい映画でした。

昭和の時代、戦時中の物語。
赤い屋根の洋館に住む人々と、そこを訪れる人。
物語の殆どはそのお家の中で語られる。


「好きになってはいけない人を好きになったのね。」
って中嶋朋子さんの言い回しが、モガって言うんでしょうか、知的でスタイリッシュ、ハンサムガールなキャラクターとマッチして格好良かったなー。ドラマチックなセリフだった。こんなの説得力持ってなかなか言えないよ!
不倫の最上級の表現だと思います。人を思うって本来はこれぐらい究極的なモノであるべきなんじゃないかな。でもそれじゃ辛くなるからね。だいたいはそれっぽい、的な、ものを繰り返す。究極的だから物語になる。

倍賞千恵子さんの「長く生き過ぎた…」と嗚咽を漏らす場面や、最後の老紳士の涙とセリフ(これ書くとネタバレになるから伏せる。)。生きて生きて来たから、言える言葉や許せる事がある。
人が強い感情を失わない限り、罪は出来てしまう。
それを背負って、許して、お互い儘ならないとどこかで諦めながら、幸せに生きて行けたらいいな。
これもとっても良い映画でした。原作も読みたいと思います。

秘密は秘密のまま、本当の事は本人にしかわからないまま。だからいい。
https://m.youtube.com/watch?v=aVVyOmASS1k